ハナゴイ ススズキ目・ハタ科 |
標準和名 | ハナゴイ | |||
分 類 | スズキ目・スズキ亜目・ハタ科・ナガハナダイ属 | |||
学 名 | Pseudanthias pascalus | |||
英 名 | Amethyst anthias | |||
分 布 | 日本や西・中部太平洋など | |||
生息環境 | 岩礁域やサンゴ礁域など | |||
全 長 | 15~20cm 程度 | |||
別名・地方名 | ジュリグワーイユ(沖縄)など | |||
備 考 | 背びれ・10棘15~17軟条、しりびれ・3棘7~8軟条 |
ハナゴイは「コイ」と名前についているがハタ科に属している海水魚で、日本から台湾を経て、南シナ海やアラフラ海、珊瑚海などの西太平洋に分布している。 ミクロネシアやマーシャル諸島、フィジーやトンガ、サモアなどの中部太平洋にも分布していて、国内では静岡辺りから南で見られる。 体は細長い楕円形で、側扁している。 背びれは高く、尾びれは大きく2叉している。 また、雄の上唇は伸びて、吻は尖ったように見え、腹びれや尾びれ上下両葉の端は糸状に伸びている。 体色は全体に鮮やかな紫色をしているが、雄の方が雌よりもより鮮やかな色をしている。 しかし、尾びれが黄色いものや、雄の背びれに濃色の斑が見られるものなど、地域や個体によって変化がある。 ハナゴイの方が大きく成長するが、同属のパープルクイーン(Pseudanthias tuka / Yellowstriped fairy basslet)とは大変よく似ていて、見分けるのも大変難しい。 ハナゴイの雌は全体的に紫色をしているが、パープルクイーンの雌は、ふつう背びれの起部辺りから尾びれにかけて伸びる黄色やオレンジ色の帯がある。 しかし、雄では、どちらの種にも背びれに濃色の斑が見られたりして分かりづらい。 ふつうパープルクイーンの吻端は黄色っぽい色をしているとされているが、これについても個体差などもあって分かりづらい。 背びれやしりびれの条数も重複していて、側線鱗数もハナゴイが48~52、パープルクイーンが45~49、胸びれ軟条数もハナゴイが16~19、パープルクイーンが16~18と一部重複しているので、全体を通して観察する方がよい。 ところで、同科のアカネハナゴイとも体つきが似ているが、体色が違っているので見分けることができる。 ハナゴイは岩礁域やサンゴ礁域などに生息していて、群れをつくって生活している。 水深5~60m辺りまで見られ、カイアシ類や動物プランクトン、魚卵などを食べる。 また、多くのハタ科の仲間のように、ハナゴイは雌性先熟の性転換を行い、群れの中で体の大きい支配的なものが、雄へと性転換を行う。 この他、ハナゴイが食用に利用されているかは分からないが、体色が綺麗なことから、ケラマハナダイやキンギョハナダイなどと共に観賞用に利用されることがある。 |
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