ヒイラギ ススズキ目・ヒイラギ科 |
標準和名 | ヒイラギ (魚辺に冬・柊) | |||
分 類 | スズキ目・スズキ亜目・ヒイラギ科・ヒイラギ属 | |||
学 名 | Nuchequula nuchalis / Leiognathus nuchalis | |||
英 名 | Spotnape ponyfish | |||
分 布 | 日本海や東シナ海など | |||
生息環境 | 沿岸や内湾など | |||
全 長 | 14~15cm 程度 | |||
別名・地方名 | シイノフタ(熊本)、トンマ・トンバ(福岡)、ニロギ(高知)、ニイラギ(愛媛)、ゲッケ(岡山)、ギンタ(和歌山)、ゼンメ(愛知)、その他・ネコマタギ、イタイタ、ギチ、キュウキュウ、ダイダイなど | |||
備 考 | 背びれ・8棘16軟条、しりびれ・3棘14軟条 |
ヒイラギは朝鮮半島沿岸や台湾海峡からトンキン湾にかけての沿岸部などに分布する海水魚で、国内では本州の中部より南で多く見られる。 名前のように、体は柊の葉のようで体高は高く、強く側扁している。 各鰭の棘は鋭く、眼の前縁にも2本の棘がある。 口は小さいが、クロサギなどのように前下方に向けて伸ばすことができ、尾柄は細い。 体色は青色を帯びたような銀白色で、後頭部や背びれには黒色の斑が見られる。 側線は尾柄にまで伸びていて、体の前半部には鱗がないが、後半分は微小な鱗で覆われている。 また、ヒイラギは食道の周囲には発光バクテリアを共生させている発光腺があり、暗所では腹部がマツカサウオのように発光する。 沿岸や内湾などの砂泥底に生息しているが、河口域や汽水域、時には川をのぼることもある。 群れをつくって生活し、甲殻類や多毛類、底性動物などを食べるが、餌を食べるときは、口を伸ばして吸い込むようにして食べる。 産卵期は5~7月頃で、0.6~0.7mmの分離浮遊卵を産む。 ヒイラギは定置網や刺し網などで他の魚と混じって漁獲されるが、側扁していて可食部が少ないこともあって、ほとんど食用としては流通しない。 しかし、大きいものは20cm程に成長し、地域によっては食用に利用される。 白身の魚で、煮物や塩焼き、刺身や唐揚げ、干物、吸い物など、様々に利用され、美味しいものとされている。 また、ヒイラギは防波堤での釣りなどでもあがってくるが、釣り上げたりすると前上顎骨と額骨を擦り合わせてギーギーというような音を出し、体表から大量の粘液を分泌する。 |
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