コバンザメ ススズキ目・コバンザメ科 |
標準和名 | コバンザメ (小判鮫) | |||
分 類 | スズキ目・ コバンザメ科 ・コバンザメ属 | |||
学 名 | Echeneis naucrates | |||
英 名 | Pilotfish | |||
分 布 | 世界中の暖かい海 | |||
生息環境 | 沿岸から外洋まで | |||
全 長 | 50cm~1m 程度 | |||
別名・地方名 | コバンイタダキ(富山)、ヤスナ(高知)、ソロバンウオ(長崎)、コバンウオ(和歌山・広島)など | |||
備 考 | 背びれ・32~42軟条、しりびれ・32~38軟条 |
コバンザメは「サメ」と名前が付いているが、スズキ目に属する硬骨魚類で、世界中の暖かい海に広く分布している。 また、コバンザメ科に属する魚は体が細長く、頭部が縦扁しているが、その頭部には、第一背びれが変形した小判の形に似た吸盤があることが、名前の由来になっている。 背びれとしりびれの基底は長く、胸びれと腹びれは小さい。 口は幅広く、下あごは突き出している。 体色は黒っぽくいが腹部は白く、体側には一本の白い縦帯が見られる。 また、本種では頭部の吸盤が長く、腹びれの基底よりも後ろに達している。 一見するとスギとはよく似ているが、スギの頭部には吸盤がなく、尾びれの後縁も二叉しているので見分けることができる。 コバンザメは頭部にある吸盤を使って、カジキやサメなどの大型魚の腹にくっ付き、これらの餌の食いこぼしなどを食べるが、離れて遊泳することも行い、表層近くにいるイワシなどの小魚も捕食する。 外洋よりも沿岸域に多く、成長したものでは自由に遊泳するものも多い。 流通することはないが、定置網で漁獲されるほか、マグロやサメなどに混じって獲られることもある。 特に食用とされることもないが、産地などでは刺身や塩焼き、煮つけなどにされ、白身で美味しい魚といわれている。 また、コバンザメは港湾や波止釣りなどでも釣れることがある。 このほか、頭部にある吸盤はかなり強力で、以前はアフリカなどでコバンザメを使って海ガメやサメ漁を行っていたと言われている。 |
●コバンザメ科の魚類へ ●このページの先頭へ |