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クロウミウマ トゲウオ目・ヨウジウオ科



クロウミウマ


クロウミウマ 1クロウミウマ 2クロウミウマ 3クロウミウマ 4

標準和名 クロウミウマ (黒海馬)
分 類 トゲウオ目・ヨウジウオ亜目・ヨウジウオ科・タツノオトシゴ亜科・タツノオトシゴ属
学 名 Hippocampus kuda / Hippocampus horai / Hippocampus novaehebudorum /
Hippocampus raji / Hippocampus rhynchomacer / Hippocampus taeniops
英 名 Common seahorse / Estuary seahorse / Yellow seahorse /
Spotted seahorse
分 布 太平洋やインド洋など
生息環境 内湾や沿岸のサンゴ礁域や岩礁域など
全 長 15~17cm 程度
備 考 背びれ・14~18軟条、しりびれ・3~4軟条、躯幹部体輪数・11~12、
尾部体輪数・34~38
保護状況 国際自然保護連合(IUCN)・絶滅危惧種(VU)
クロウミウマは、所謂タツノオトシゴの仲間で、台湾辺りからオーストラリアにかけての西太平洋やハワイ諸島などの中太平洋などに分布している。
また、インド洋にも分布していて、国内では、鹿児島や琉球列島、高知や八丈島など、南日本で見られる

体は隆起のある骨質板からなる体輪で覆われ、頭部と躯幹(くかん)部はほぼ直角になっていて、強く側扁している。
腹びれや尾びれはなく、体は雄の方がかなり大きい。

吻は管状で細長く、口は吻端についていて小さい。
歯はなく、採餌は管状になっている口で吸い込んで行われる。
また、雄は腹部に袋状の育児嚢をもっている。

体色は、完全な黒色から茶色や黄色、クリーム色など変化があり、暗色の斑点や帯があるものも見られる。

オオウミウマとはよく似ているが、オオウミウマの尾輪数が39~41であるのに対して、クロウミウマの尾輪数は34~38などの違いがある。

クロウミウマは、内湾や沿岸の浅いサンゴ礁域や岩礁域などに生息していて、藻場や海草の多いところで生活している。
水深10m程のところで多く見られるが、水深70m近くでも観察されているほか、汽水域などでも見られる。
底性で、尾びれはないが、尾部をサンゴの枝やホンダワラなどの海草などに巻きつけて体を固定し、甲殻類や小魚、動物プランクトンなどを食べる。

繁殖は一年を通して見られる、日本近海では5月頃とも言われていて、雌は雄の育児嚢に産卵し、3~4週間ほどで孵化する。

クロウミウマは観賞用などに利用されることがあるが、生息数は減少していて、現在、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストには、オオウミウマやタカクラタツなど共に絶滅危惧種(VU)として指定されている。

尚、オオウミウマはトゲウオ目に分類されているが、独立したヨウジウオ目に分類されることもある。