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ノコギリヨウジ トゲウオ目・ヨウジウオ科



ノコギリヨウジ


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標準和名 ノコギリヨウジ
分 類 トゲウオ目・ヨウジウオ科・ヨウジウオ亜科・ヒバシヨウジ属
学 名 Doryrhamphus japonicus
英 名 Honshu pipefish
分 布 日本や台湾など
生息環境 沿岸の岩礁域など
全 長 7~8cm 程度
備 考 胸びれ・19~23軟条、背びれ・21~23軟条、しりびれ・3~4軟条
ノコギリヨウジは、相模湾辺りから九州にかけて分布しているヨウジウオ科の海水魚で、八丈島や三宅島のほか、台湾や韓国などにも分布しているが、インドネシア辺りまでの西太平洋に分布しているとも言われている。

体はエンピツ形で細長く、吻は管状で、口は小さい。
体は硬い骨板でできた体輪で覆われていて、各体輪の後端には1本の棘が見られる。

体色は褐色やオレンジ色を帯びたような褐色などで、各ひれは淡い。
尾びれは大きく、ウチワのような形で、黄色の斑が見られるが、ふつうはこの斑の数は3個が多い。
また、体側には、眼を通る青い縦縞が見られる。

一見するとヒバシヨウジと大変よく似ていて、以前は同種とされていた。
両種共に体側に青い縦帯が見られるが、ふつうヒバシヨウジの帯はノコギリヨウジのものよりも太く、尾びれの斑の数も多いとされている。

水深30m位までの沿岸の浅い岩礁域に生息していて、岩穴や石の下などに単独か雌雄のペアでいることが多い。
潮溜まりなどでも見られるほか、ノコギリヨウジはホンソメワケベラのように他の魚についた寄生虫などを食べることが知られているが、尾びれの黄色い斑は、このことを知らせる役目を果たしているとも言われている。

産卵期は5~9月頃で、卵胎生で、雄の尾部の下側には育児嚢があり、卵はそこで育てられる。
また、ノコギリヨウジは食用に利用されることはないが、稀に観賞に利用されることがある。