ヒバシヨウジ ストゲウオ目・ヨウジウオ科 |
標準和名 | ヒバシヨウジ | |||
分 類 | トゲウオ目・ ヨウジウオ亜目・ヨウジウオ科・ヨウジウオ亜科・ヒバシヨウジ属 | |||
学 名 | Doryrhamphus excisus | |||
英 名 | Blue-striped pipefish / Blue-and-orange cleaner pipefish | |||
分 布 | 太平洋やインド洋など | |||
生息環境 | 岩礁域やサンゴ礁域など | |||
全 長 | 5~7cm 程度 | |||
備 考 | 背びれ・21~29軟条、しりびれ・4軟条 |
ヒバシヨウジは、北緯30度辺りから南緯32度辺りにかけての西太平洋からアメリカ西海岸・南米北部に至る東太平洋まで広く分布しるヨウジウオの仲間で、国内では小笠原諸島などに分布している。 また、紅海やアラビア海、ペルシャ湾を含むインド洋のほぼ全域にも幅広く分布しているが、大西洋には分布していない。 体は細長いが、ヨウジウオの中では比較的太くて短い感じがする。 吻は管状で長く、背縁は強い鋸歯状になっている。 また、尾びれはうちわ状で丸い。 体色はオレンジ色で、吻から眼を通り尾びれの基底まで、青い縦帯が伸びている。 尾びれは赤褐色で、黄色からオレンジ色の斑が数個見られ、尾びれの縁は白く縁取られている。 一見するとノコギリヨウジと大変よく似ていて、以前は同種とされていた。 両種共に体側に青い縦帯が見られるが、ふつうヒバシヨウジの帯はノコギリヨウジのものよりも太く、尾びれの斑の数も多い。 ヒバシヨウジは、水深50m辺りまでの岩礁域やサンゴ礁域などに生息していて、岩穴や岩の割れ目などで多く見られる。 また、潮溜まりなどで見られることもあるほか、ガンガゼなどのウニの棘の間に潜んでいることもある。 長く突き出た口で、動物プランクトンや底生無脊椎動物、魚卵などを吸い込むようにして食べるが、ヒバシヨウジはホンソメワケベラのように他の魚の寄生虫を食べることが知られていて、特にウツボ類の寄生虫を食べる。 しばしばペアで見られ、繁殖は一夫一婦で行われる。 雄の腹面には育児嚢があり、雄は雌が産み付け卵を孵化するまで守り続ける。 食用に利用されることはないが、オイランヨウジやイシヨウジなど同様、観賞用に利用されることがある。 このほか、ヒバシヨウジは分布域が広いこともあり、現在、D. e. excisus(広く分布する基亜種)、D. e. abbreviatus(紅海に分布)、D. e. paulus(東太平洋に分布) の三亜種が知られている。 |
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