イシヨウジ ストゲウオ目・ヨウジウオ科 |
標準和名 | イシヨウジ (石楊子) | |||
分 類 | トゲウオ目・ ヨウジウオ亜目・ヨウジウオ科・ヨウジウオ亜科・イシヨウジ属 | |||
学 名 | Corythoichthys haematopterus | |||
英 名 | Messmate pipefish / Banded pipefish | |||
分 布 | 西太平洋やインド洋など | |||
生息環境 | 沿岸の岩礁域など | |||
全 長 | 18~20cm 程度 | |||
備 考 | 背びれ・22~33軟条、躯幹輪数・17 |
イシヨウジは熱帯性の海水魚で、東シナ海から南シナ海、アラフラ海やサンゴ海などの西太平洋に分布しているヨウジウオの仲間で、マーシャル諸島辺りでも見られる。 国内では相模湾辺りから南に分布していて、インド洋にも広く分布している。 体は骨板でできた体輪からなる細長い円筒形で、名前のように楊枝のような体つきをしている。 また、吻も細長く、頭長の半分ほどの長さがある。 腹びれはなく、臀びれもあっても痕跡程度で、背びれも小さい。 尾びれの後縁は丸く、ピンク色や赤っぽい色をしている。 体色は淡い黄色や灰褐色のような感じで、体側には暗色の斑や網目に見える横帯などがあるが、不明瞭なことも多く、変異も多い。 水深20m位までの浅い海のサンゴ礁や岩礁域などに生息し、プランクトンなどを食べる。 砂底や礫底などでじっとしていることが多く、あまり遊泳することはない。 移動する時は珊瑚や岩の上などを、ゆっくりと移動するが、驚いたときや危険を感じたときなどは意外と速く泳ぐことができる。 一夫一婦で、成魚は常にペアで見られるが、若い者などは単独や小さな群れをつくっている。 また、イシヨウジのペアは毎朝互いを確認する「あいさつ行動」をすることが知られている。 日本近海での繁殖期は夏頃で、繁殖は毎年同じペアの間で行われる。 オオウミウマやタカクラタツなど、他のヨウジウオ科の魚と同様、イシヨウジの雄は尾部に育児嚢をもっていて、雌は雄の腹部にゼラチン状の物質で覆われた卵を産みつける。 卵は雄の育児嚢の中で孵化までの間保護され、秋には幼魚が浅瀬などで見られるようになる。 この他、イシヨウジは食用に利用されることはないが、オイランヨウジなどと同様、観賞用に利用されることがある。 |
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