ウミスズメ フグ目・ハコフグ科 |
標準和名 | ウミスズメ | |||
分 類 | フグ目・ハコフグ科・コンゴウフグ属 | |||
学 名 | Lactoria diaphana | |||
英 名 | Roundbelly cowfish / Spiny boxfish | |||
分 布 | インド洋や太平洋など | |||
生息環境 | 沿岸の岩礁域など | |||
全 長 | 25~30cm 程度 | |||
別名・地方名 | ミズカゴ、コンゴウフグ(混称)など | |||
備 考 | 背びれ・9軟条、しりびれ・9軟条 | |||
ウミスズメは日本から東シナ海、南シナ海を経てアラフラ海、珊瑚海辺りにかけて分布するハコフグの仲間で、北緯35度から南緯28度位までの中部太平洋や東太平洋にも分布している。 また、アラビア海やベンガル湾を含む同緯度内のインド洋などにも分布していて、国内では茨城辺りより南に分布している。 体はハコフグと同じで硬い骨質の甲板で覆われた特徴的な体をしていて、吻は尖っていて口は小さい。 体色は茶色や黄褐色などで、腹びれはなく、尾柄に甲板はない。 眼前には前向きの棘、しりびれの起部の前には後ろ向きの棘があり、これらの棘はコンゴウフグ程ではないが、いずれも長くて大きい。 また、ウミスズメには背側の中央にも後ろ向きの棘をもっている。 一見するとシマウミスズメにも似た感じがするが、ウミスズメには青色の虫食い状の線や斑が見られない。 ウミスズメは群れをつくることなく、水深50m位までの沿岸の岩礁域やサンゴ礁域、内湾などに生息し、底生動物などを食べる。 日本近海での産卵期は夏で、浮性卵を産卵するが、若魚の腹面は半透明で、光を透かすと腹底の水が輝いて美しく見える。 この様子から、別名でミズカゴなどと呼ばれることがある。 ウミスズメは、他の魚に混じって底曳網や定置網で漁獲されるが、ふつうは食用には利用しない。 地域によっては食用に利用されることがあるが、中にはソウシハギなどのようにパリトキシン毒をもっているものもいるので、食用に利用する場合には充分に注意する必要がある。 また、ウミスズメは体型がおもしろいことなどから観賞用にも利用されるが、皮膚には粘液毒をもっているので、水槽内では他の魚に害を及ぼすことがある。 ハコフグ科の魚類へ / このページの先頭へ |